先日、世界耐久選手権のル・マン戦をダイジェスト版番組で観ました。
そのとき、ふと思い出したのですが、「鈴鹿8耐はスプリント並みのタイムで走る」から、他サーキットの耐久レースよりもライダーとマシンの消耗が激しいと聞くことがあります。
本当に鈴鹿だけがスプリントレース並みのタイムで、他サーキットでは全く異なる耐久レースタイムなのか、ちょいと調べてみました。
2021年に耐久選手権が開催される4サーキットについて表にしましたが、鈴鹿だけが別次元というわけではないようです。ポール・リカールはWGP500との比較で、排気量は倍だし、20年も離れているし、ということで比較できませんでした。ですが、他の3箇所もMotoGPやJSB1000のだいたい3秒落ちなんですよね。
■フランス ル・マン ブガッティ・サーキット 4,185m
選手権 | コースレコード | チーム | ライダー | 記録年 |
EWC | 1’36.408 | Team SRC Kawasaki France | Randy de Puniet | 2017 |
MotoGP | 1’32.309 | Yamaha | Marverick Vinales | 2017 |
■ポルトガル エストリル・サーキット 4,182m
http://www.circuito-estoril.pt/en/
選手権 | コースレコード | チーム | ライダー | 記録年 |
EWC | 1’39.270 | F.C.C TSR Honda France | Mike di Meglio | 2020 |
MotoGP | 1’36.909 | Yamaha | Jorge Lorenzo | 2012 |
■フランス ポール・リカール・サーキット 5,673m / 1999年は3,800m
https://www.circuitpaulricard.com
選手権 | コースレコード | チーム | ライダー | 記録年 |
EWC | 1’55.487 | YART Yamaha | Broc Parkes | 2018 |
WGP500 | 1’21.487 (3,800m当時) 2’01.651 (5,673m換算) | Suzuki | Kenny Roberts Jr. | 1999 |
■日本 鈴鹿サーキット 5,821m
https://www.suzukacircuit.jp/records_s/racing_2wheel/index.html
選手権 | コースレコード | チーム | ライダー | 記録年 |
EWC | 2’06.805 | Kawasaki Racing Team | Jonathan Rea | 2019 |
JSB1000 | 2’03.592 | Honda CBR1000RR-R | 高橋巧 | 2019 |
上の表を作るときに、各選手権とサーキットのホームページを参照しました。すると、選手権にはレースごとの記録はあるのですが、EWCを除いてサーキットのコースレコードはどこにも書かれていないんです。
EWC 世界耐久選手権 https://www.fimewc.jp
World Superbike https://www.worldsbk.com
MotoGP https://www.motogp.com/
全日本ロードレース https://www.superbike.jp
じゃあ、サーキットのホームページに情報があるかというと、エストリルもポール・リカールも全く掲載されてません。ル・マンはサーキットのページすら見つかりませんでした。
そういう意味では、日本のサーキットはとても親切です。今回の対象は鈴鹿サーキットだけすが、他のサーキットも選手権やクラス別のコースレコードを掲載しています。
いや、親切というだけではなく、記録して公開するって大切だと思います。サーキットを走る人の指標にもなるし、観客としてはレースタイムが速いのか遅いのか分かります。
サクッと調べられると思ったのに、あちこち探して丸一日ほどかかってしまいました。どこかに記録を集大成したWebサイトがあるといいのですが。