試乗車として準備中だったYAMAHA YZF-R7に跨ってきました。
まだナンバーが取れていないので走れなかったのですが、気がついたことをメモしていきます。
カラーはブラックとブルーが並んでいましたが、実車を見ると、ブラックのテカリ具合がとても格好良く見えます。マットじゃない、表面ツルツルのテカテカなカウルはとても良いです。ブルーとブラックから選ぶなら、絶対にブラックですね。
車両サイズはYZF-R25とほぼ同じであるにも関わらず、座面が高いせいなのか大きく見えると感じました。パッと見で、やはり大型車だという雰囲気を漂わせています。税込100万円で買える車両とは思えない、オーラのようなものがありました。(褒め過ぎかも……)
そして、タイヤが太い。いや、排気量700ccで時速200km以上の速度が出て、サーキット走行も考慮されているんですから当たり前なのですが、YZF-R25よりも明らかに太かったです。このタイヤの端まで使うような走りをするのは、無謀な気がしました。特に公道では。
ただ、跨って両手を離し、股下で揺すってみると軽い!YZF-R6のようなヌメっとした粘り気のある感じではなく、250ccまたは400ccクラスのような軽さでした。これで、本当にYZF-R25より20kgも重いんでしょうか。
そして、クラッチが軽いです。新車なので、ちょっとバネの感じがまだこなれていなくて、唐突な動きをするような気がしましたが、ここは慣れるしかないんでしょう。
ラジアルポンプのブレンボ!がウリのブレーキレバーです。握ってみると、うーん、なんだろう、レバーがポンプを押す最初のタッチで、カチカチとスイッチを押すような音がします。ラジアルポンプは初めて触るのですが、これが普通なんでしょうか?
言われているほどには、足つきはあまり良くなかったですね。Youtubeや雑誌のインプレッションを見ると、YZF-R25ほどではないですが、YZF-R6よりもかなり足つきは良いと紹介されています。身長175cmの自分も、単純にシート高ということで言えば両足ベッタリと着きます。お尻に体重を集中してシートを潰して、足をピンッと伸ばすという前提ですが。
YZF-R6(2017年型)だと、レーシングプーツのカカトが少し浮くような状態で、まるでタンデムシートに座っているようでした。そのR6と比較すれば、まだましだとは思います。ただ、問題があって、両足ベッタリな状態から走行姿勢へ移るには、着座位置を直すワンアクションが必要です。そのワンアクションが必要ない位置に座ると、両足の指の付け根が地面に着くような状態となりました。まあ、その状態でも、乗ったままでもバックはできましたけどね。
実は、YZF-R25でも両足べったりは着きません。いや、シートの一番細い所に座れば両足べったりと地面には届くのですが、走行時には少し後ろに座るため、そのまま足を降ろすと足を閉じることができずカカトが浮きます。シートの細い所(一番前)に座ると、走るときにはやはり着座位置を直すワンアクションが必要になるんです。
そして、ハート形のシートです。前方については足つきが関係しているため、思ったより細い、足が真下に降ろせる、との意見をインプレッションで目にしました。ただ、幅が倍はあるかと思われる後方の使い勝手がどうなるのか気になりました。シートの後ろに座ったら、そのシート幅が邪魔になるような気がします。なぜ、あのようなハート形なんでしょう?
YZF-R6と比較した場合、明らかに前傾姿勢がキツくないです。もちろん、YZF-R25に比べたら背中が痛くなりそうです。でも、RZ250Rのときから20年以上、タンクに張り付くような姿勢で乗っているため、R7くらいの前傾姿勢は問題なしだと思います。
ステップは、ややバックステップに感じました。YZF-R25にRC甲子園のステップを付けて、Up 4cm + Back 6cmという位置にして乗っています。それと比較して違和感が無いように感じました。
そして、良かったのは、タンデムステップにレーシングブーツが当たらないことです。ステップには、足指の付け根辺りを乗せています。YZF-R25だとタンデムステップにかかと部分が当たることがあるのですが、R7では明らかに距離がありました。タンデムステップが邪魔にならなくて良いですね。
でも、タンデムシート周辺には、バイクを持ち上げるために使えそうなフレームやバーがありません。タンデムステップは、バイクのリアを持ち上げたり支えたりするときに使うことになりそうです。
タイヤのアクスルシャフトは、穴が貫通していました。これは、レーシングスタンドで使うためなのでしょうか、それとも少しでも軽くするために中空シャフトにしたのでしょうか。ワイズギア のレーシングスタンドはV字受けで、シャフト穴に通すようなオプションは無いんですよ。謎ですね。
ETC車載器はタンデムシート下に積むことになるようです。でも、そこの部分はアクセスが良く無いんですよね。もしかして、入れっぱなしになるんでしょうか。だとしたら嫌だなぁ。
あと余談ですが、そのショップでは、自分以外のオーナー予定者は全員「クイックシフター」を付けるようです。街乗りや、峠ツーリングくらいでは使わないですよね? YZF-R6(2017)でクイックシフターを経験しましたが、エンジン回転数が4000rpm以上になっていないとギクシャクしてしまい、街乗りでは全く役に立たなかったです。それよりBモードにして、手動クラッチを使った方が遥かに乗りやすくて、楽しかったですね。それに、クイックシフターが本当に役立つのは、シフトダウンのときだと思います。エンジン回転数が合わないとリアタイヤが暴れますから。アップだけのシフターって必要なのかなぁ。
それに、せっかく人間が主体的に乗れるバイクなのだから、電子制御的なもの、バイクにお任せ的なものは無くてもいいと思うんですよね。あくまでも個人の意見ですけれど。